大学院で沙川研を志望する学生さんへ
どのような研究のスタイルやテーマが向いているかは,一人ひとり違います.それぞれの学生さんに向いているスタイル・テーマを,沙川が学生さんと議論しながら一緒に見つけていくのが当研究室の方針です.もちろん,沙川が研究テーマを天下り的に与えることはできます.しかし,それをしても(とくに研究者をめざす学生さんにとっては)本人のためにならず,何よりそれでは学生さんが研究の醍醐味を味わえないだろう,というのが沙川の考えです.また,沙川が関心を持って一緒に議論できる範囲であれば,沙川がこれまで専門としてきた分野から研究テーマを見つける必要はありません.
とくに将来プロの研究者を目指す方が,学生のうちから少しずつでも身に付けていくべきことは,研究テーマを積極的に探し,それを研究成果につなげていく力である,と沙川は考えます.既存の理論体系を学んで計算に習熟することは重要ですが,それにとどまらず,いわば新しい世界を自力で開拓していくことが,プロの研究者にとってきわめて重要なことです.プロの研究者を目指す学生さんは,「これだけは世界のだれよりも(当然,指導教官の沙川よりも)深く理解している」と言えるトピックを,できれば修士課程の間に(遅くとも博士課程の間には)一つ持てると良いと思います.それが,オリジナルな研究,さらには新しい物理理論の発見につながる第一歩です.
当研究室では学生さんの自主性を重んじます.週一回の研究室セミナーに参加すること以外は,学生さん全員に共通のタスクを課すことは原則としてありません.なお,論文の書き方やプレゼンの方法についても,しっかりと指導します.
博士研究員の受け入れについて
非平衡統計物理,量子情報・量子制御,理論生物物理,のいずれかを専門とされる方で,沙川研にご興味をお持ちの方は,沙川までメールでお気軽にお問い合わせください.